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OOB: エッジ AI による途切れない常時ビデオ検出を実現するための鍵キーポイント

世界中どの国でも、犯罪を減らすことは最優先課題です。ビデオ検出システムは長い間この取組みの鍵を握る重要なツールとして使用されてきました。近年の AI テクノロジーの進歩に伴い、大幅に向上した AI 機能の処理能力を活かしたビデオ検出システムのスマート化が進んでいます。

その結果、デバイスやセンサーからのデータを使用して、エッジで直接リアルタイム分析を実行できるようになり、インシデントへの応答時間が改善されました。AI 駆動型ビデオ検出システムの未来は明るく、市場予測では今後 10 年で数百億米ドルに達すると予測されています¹

 

ですが、こうした進歩により新たな課題が生じています。高度な AI 機能や多くの重要なデータを統合すること、ダウンタイムの長期化、未知の第三者によるセキュリティ侵害、盗難により、かつてないほどの大きな損害を被る可能性があります。エッジ AI 環境の進化に伴い、デバイスセキュリティの強化とリモートデバイス管理の効率化による年中無休の連続運用の実現に注力することが、業界の企業に求められるようになるでしょう。とはいえ、現時点ではまだ、これを対処困難な課題として受け止めている企業が大多数です。

課題: 高いセキュリティリスクと迅速なシステムリカバリー

 

業界で 100 年を超える実績を誇る北米の大手防犯システムメーカーは、AI ビデオ検出システムの開発に NVIDIA Jetson Orin プラットフォームを採用しました。その目標は、デバイスやセンサーから取得したデータのリアルタイムでの処理と分析の強化です。即時のアラートとインシデント対応中の意思決定に役立つ提案により、トラブルシューティングプロセスのスピードアップを図ったのです。しかし、リモート管理ソリューションを選定する際、同社は複数の課題に直面しました。

 

課題 1: SSH などの一般的なリモートデバイス管理ソリューションは、大部分がソフトウェアをベースとしたものです。メインシステムがクラッシュすると、ソリューションは使用できなくなり、技術者が現地で問題を解決しなければなりません。

 

課題 2: SSH によるリモート接続では TCP/IP 通信プロトコルを使用するため、TCP ポートを開放しておく必要があり、外部からの不正アクセスのリスクが高まります。

 

Allxon は、包括的なインバンド (INB) サービス、アウトオブバンド (OOB) サービス、クラウドテクノロジサービスを提供する数少ない企業の 1 社として市場を牽引しています。さまざまなハードウェアメーカーと緊密に連携して、お客様の課題に効果的に対処し、信頼を得てきました。Allxon は、耐久性に優れたエッジソリューションと組み込みコンピューティングソリューションの分野で 35 年を超える実績を誇るアメリカの大手企業 Premio と提携し、前述の大手防犯システムメーカー向けの次世代 AI ビデオ検出システムを開発しています。

ソリューション: 包括的なリモート管理機能を支える Allxon の OOB ソリューション

 

このお客様が注目したのはAllxon の OOB ソリューション、OOB Enabler の優れた機能です。OOB Enabler は Nuvoton 製マイクロコントローラ (MCU) チップ NUC980 のコアレイヤーと統合されており、GPIO を使用して操作 (電源オン/オフ、問題の検出、タスクのスケジューリングなど) の実行に必要な信号をメインシステムに送信します。デバイスに障害が発生した場合は、メインシステムの強制シャットダウンも可能です。さらに、OOB と NUC980 は独立して動作するため、メインシステムの停止中もサービスを継続して提供できます。

 

ビデオ検出システムのダウンタイムが発生すると、公共の安全に影響が生じるおそれがあります。そのため、このお客様は極めて安全かつ低リスクな方法で日常的にリモートアクセスしてデバイスの状態を確認できることを重視しています。このニーズに応えるのが、Allxon が自社開発した Allxon Cloud Serial Console で、技術者がいつでも Allxon Portal からデバイスにリモートアクセスしてターミナルを操作できます。また、多くの場合、エッジ AI デバイスは高性能を維持するために AI モデルの更新を頻繁に必要とします。その、更新後に BIOS/UEFI インターフェースにリモートアクセスしハードウェアの設定を微調整できます。

 

さらに重要なのは、NVIDIA Jetson シリーズのデバイスについて、異常が発生したシステムの再起動時に Cloud Serial Console からブートログを確認し、問題を迅速に診断できることです。必要に応じてブートログデータをエクスポートし、システムリカバリーに要する時間を短縮できます。また、SSH などのソフトウェアソリューションでは、リモートデバイスを管理するために TCP ポートを開放する必要があり、それによって不正アクセスのリスクが高まるため、 IT/OT 管理者にとって重大な懸念事項と見なされることがしばしばあります。この問題に対処するため、Cloud Serial Console はハードウェアシリアルポートを介してメインシステムのデータを取得し、MQTTS および HTTPS プロトコルを使用してデータを暗号化することで、ユーザーのセキュリティに関する懸念を緩和します。

 

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今後に向けて: 「コネクター」 としてのAllxon エッジ AI ビデオ検出システムの展開を加速

 

今回の提携において、Allxon はソフトウェア、ハードウェア、クラウドテクノロジーに関する専門知識を活かしてお客様と Premio 社のコミュニケーションを取り持つ「コネクター」として重要な役割を果たしています。これにより、ソフトウェア側とハードウェア側での開発構想が整合し、潜在的な技術的ハードルが低下します。  

 

その結果、Allxon Premio 社の JCO-3000-ORN-A ハードウェアプラットフォーム上にソフトウェア、ハードウェア、クラウドシステムを統合した製品を、お客様の仕様に基づいて迅速に提供できます。今回のパートナーシップを通じて、Allxon は独自の技術力と強固なエコシステムのサポートを実証します。Allxon は今後も引き続きエッジ AI ビデオ検出システムの開発でパートナー企業を支援し、エッジ AI のトレンドの効果的な活用に貢献してまいります。

 

参考資料

1 market.us - Global AI in Video Surveillance Market By Component. 2024.
  Global market insights - AI In Video Surveillance Market Size. 2024.
  Grand View Research - AI In Video Surveillance Market Size, Share & Trend Report. 2023.

実例:

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About JCO-3000-Series & JCO-6000-Series

 

 

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